33)ワクワクと楽しい一日だった
日曜日だった~信ちゃんのいる上本町へ行った、信ちゃんはビリヤードが好きだ<最初に誘ったのはおいらだが>彼は夢中になりビリヤード場で一年間働いた~此処で上達し賭けプロと対戦するほどに上手くなっていた~
ハンデを貰っても信ちゃんには勝てない、この日もビリヤードに行こうと言うので・じゃ~行こうか~上六ボーリング場内にビリヤード場があった、入口に『第一回ローテーション大会』と張り紙が貼ってある、これじゃ~今日は遊べないな~
張り紙を読むと<参加費で出場できる>とある<信ちゃん~応援するから出場しろよ>と会場に向かった・ひょっとすると信ちゃんの優勝場面を観れるかもしれない~

場内に入り並んでいると信ちゃんが<観てるよりも一緒に出よう>と言ってくれたので・そうか~その方がイイかもと参加費を払ってエントリーした~
参加者は40人ほど<ブロックに分かれて敗者復活戦あり>敗者復活があれば一度くらいは勝てるかもしれない<ざわめきの中で話し声が聞こえた>誰々が優勝するんではと何人かの名前を耳にする・あ~ここの常連さんなんだろうな~ならば迷惑をかけないようにしよう~
<優勝を狙ってる人も要る訳だし~打つ時は時間をかけずに打とう>
対戦相手が決まりスタート合図が聞こえた、狙いに時間をかけずに勘だけで打つことにした、あれれ~な~んと一回戦を勝ってしまった~今日はツイテルこれでノルマを果たせた、後は気楽にゆこう~ところが二回戦も勝った~

どうしたんだろう~こんなはずじゃないのに~気がかりな信ちゃんは二回戦で負けて敗者復活戦になったとか~やっぱし~上手い人がいるんだ~
三回戦もヤマ勘を頼りに打った!この時は接戦だったが<あれえ~また勝った>狐に包まれた感じだった、あれよあれよと準決勝戦に~ビリヤード台の周囲には人が増えて押さないでくださいと従業員が言っている~
ここまでこれたんだ・負けてもいいや~多分これで終わりだな~
準決勝も勝ってしまった
いつもは狙って打っても入らない球を<ア~あの辺だなとヤマカンだけで打った>なのに難しいバンクショットも一発で決まる~周りは拍手喝采だ~球がポケットインする毎に拍手が起こる・なにかがおかしいと感じる・又勝ってしまったよ~優勝戦になちゃった~
優勝戦の相手は敗者復活で来たとかで・おいらは負けてももう一度できるという、結構神経を使ったのでもう一度はやりたくないな~と思いつつ<優勝戦も勘だけ~>
なぜかこの時も有利に流れてゆく~残り球が4球の時に狙い球の正面に邪魔してる球がある、これはクッションを利用し~それもかすかにすれすれに当てないと入らない<こりゃ~無理かな>
あ~あのへんに打ってみよう~と時間もかけずに打った<球はかすかに薄く当たった>狙い球がスローモーションのようにゆっくりとポケットへ流れてゆく~

観客からウオーと歓声と拍手が沸き起こった<入った>ストレートで優勝した
スタートから二時間は超えた~<優勝カップと賞状・賞品を貰った>マイクに何か感想をと云われ、何を言っていいのか戸惑いながら・始めて来てこんな幸運に巡り会えたことに感謝します~
対戦者のことは眼中になく<ただ迷惑をかけまいと早打ちを心がけた>相手はこのペースに巻き込まれてしまったようだ<無欲の勝利とは・こんな事なのか>不思議な経験をした~
信ちゃんはショックだったようだが~その後も彼にはカモられ続けた~勝負事は何が起こるか解らない~実力だけではないんだ~と・身をもって知った・ワクワクと楽しい一日だった~
34)一年間競馬場に通ってみた
遊び仲間はそれぞれ勤めに行きだした・時間を余してる、馬券でも買いに行こうか~最初の馬券は次郎ちゃんに誘われ~シンザンを買えば儲かるらしいと買ったが~そんな時に限ってシンザンは負けてしまった~
場外馬券場で馬券を手にレースを見るが<物足りない>競馬場に行ってみよう~

京都競馬場
京阪電車に乗り淀屋橋駅ー淀駅までは押すな押すなで満員だ、淀駅に着くと流れるようにドッと降車する~下車後の車内はガランと空席だらけ・これじゃ~地元の人達は迷惑だろうな~と思いつつ・人混みに押されてついて行くと~着いた~
正面から見るとオ~デカイ~デパートよりも大きな建物を見たことがない~ビックリ!だが中は横並びの客席で奥行きはなかった~客席の最上階から競馬場を一望すると中央に池があり白鳥がいる


競馬場って広くてきれいなんだ~緑の芝生を見れば何かと落ち着いた気分になれる・30分毎に次のレースが始まる・その間に食事やパドックで馬を見たりで予想を楽しむ・馬券を買う時は期待でワクワク~・結果は負けて帰るのだが~帰りは沿道に店舗が立ち並び 賑やかな雰囲気~
ぞろぞろと続く人波に向かって店のおばちゃんが・いらっしゃい・いらっしゃいと声をかけている・店内は満席だ~酒を飲みながら勝った負けたと花を咲かせるのか~こんな世界もあるんだ~

次は車で行こう~豊中IC➡京都競馬場まで~ここでも驚いた!駐車場が広大だ~こんなの見たことがない~まるで荒野のようだ出入口はどっちだろと迷ったが~人の行く方向についていった~
次は阪神競馬場だ
電車で行った~梅田から阪急電車に乗り~西宮北口駅で乗り換え・これは不便でマイナスだと感じた、仁川駅から 競馬場迄歩いても京都競馬場のような賑やかさはなかった~
競馬場には色んな人が来る~20代は少なく年令層が上がるほどに増え~50代・60代が多かった、好天の日だった<三人の会話に加わってみた>50代の紳士系の人が~私は競馬に負けることはなく勝った金額から毎年納税もしていると言い放った・ほんとかな~と~今でも半信半疑だが~
競馬場通い
どうせなら一年間を休まずに行ってみようか<それだけやれば納得だ>いつもの持論だ~ある時は電車で・ある時は車で雨の日も風の日も開催日に通った~そして一年間~馬鹿だ~
あの時もそうだった
日々違った女性と ”交われば” 何日間続けられるだろう~やってみた!9日9人で10日目は受けつけなくなった~理由は差し控えるが<やってみなきゃ解らない>


ものはついで~社会見学だ~
平日は競艇や競輪場に行ってみた・住之江競艇場の入口で予想誌を買って入場・平日なのに結構人がいるもんだな~お客さんの層は労働者風が多い~近くの工場や商店の人が仕事の合間に舟券を買って帰る人もいる~


場内には食堂がいくつかあって簡素だが結構美味いモノもあった、観客席はワイドに拡がりレースを一望できる~ボート場に魚はいるのかな~と思って探してみると・鮒が泳いでた~
場内放送で大きな声が流れてきた<第8レース1800メートル3周>
一周600mを3周するようだ~エンジン音とともに6艇が思惑のスタート位置からダッシュする、この瞬間が見どころになる~


6艇なら当てやすいかも~だが、配当率は低くなりそうだ~と思いつつ・客席で予想誌を見ていると・後ろから声が聞こえてきた~
<さあーいって~さあーいこか~>と意味不明な単語を連呼してる~すると何人かがお金を渡して紙切れを貰っている・ノミ屋(私設投票)だ~なぜ売り場でなくノミ屋を利用するのか、解った~売り場で100円・ノミ屋は90円一割の得だ・但し一万以上の高配当が出ても1万円まで。
レースが終わって帰り道
ガヤガヤ・ゾロゾロと大勢の帰り道、一人のおじさんがバックの中から10cm程の写真を取り出し地べたにばら撒いた《一枚¥500》と言った<見ると女体丸見え写真だ>なんと~こぞって買い求める人達がいる~おじさんは収益が上がれば早々と立ち去った~結構儲かるんだ~
すぐ横では小さなテーブルの上に<タバコ3個を並べ・裏側一個に目印がある>指先で2個を持ち交互に動しながら並べる<さあ~どれだと言ってる>千円を賭け目印のタバコを当てれば二千円になる<街頭賭博だ>京都競馬場の帰りにもやっていた~

これは戦後に外国からきた<おいらは得意だ~バーテン時にお客さんと遊んだ~>
次は競輪場だ~
岸和田競輪場と和歌山競輪場へ電車で行った~両方とも平日で人出は少なかったがマニアックなお客さんが多いとかで客層も競艇とよく似ている~楕円形内2000mを競走する~
残り一周半でジャン(打鐘)が鳴り響く<ここから仕掛けて全力でペダルを踏み込む>瞬速70kmでゴールを目指す、勝ち負けはタイヤ差(数センチ)の時も~狭いバンクの中で駆け引きと持久力の伯仲戦だ~


これで公営ギャンブルは一応体験したかな~中央競馬は土日開催で客層も幅広いが競輪・競艇は平日開催で仕事の無い人や独り者が多いんだろうな~
ギャンブルをやれば誰しも~必勝法はないモノかと<この時に考えた>後に販売する事になる
公営レースと宝くじの違いは宝くじは空想願望に近いが~レースは必ず的中がある~予想誌の把握と感になる<これは推理ゲームだ>なので予想をしてる時が楽しい~
35)世の中にはこんな人がいた
脇田温泉から戻ったよっちゃんが天下茶屋の駅前で喫茶スナックを開店した
じゃ~無給で手伝うよと声をかけた<お姉さんが資金提供らしい>お姉さんには山さんと云う50歳位のスポンサーがいた・山さんの奥さんは体調が悪く・お姉さんが事実上の奥さんとして稼業を切り回しているようだ~
山さんはいつも笑ってた~外見はキンチョーのCMに出てる笹野高史さんにそっくりだ~
山さんはとんでもない人だった
みんなでフグを食べに行こうと誘われ~幸ちゃんも一緒に黒門市場側の有名フグ料理店に行った
山さんは常連客らしく仲居さんは愛想良く広い座敷に案内してくれた、山さんのボディーガード二人とよっちゃんとお姉さん・そこへ胴元と言う人が来た~おいらと幸ちゃんの8人が同席した~

フグセットを20人前と注文した~あれれ~と思ったが<山さん曰く>これでもすぐに無くなるからと、その通りだった・追加で15人分を注文したがこれは無理だろうと~やはり食べきれなかったが・山さんは当然のように気にはしていない~
喫茶スナックに山さんが来た
山さんがおいらに賭け事は何かやってるのかと聞かれたので・たまに馬券を買って遊んでますと答えると<そうか~じゃ聞いてみようと>店の電話で~もしもしOOさん~うちの若い子が競馬をやってるんだけど・今週のレースで何かいい馬いませんか~
日曜日の8レースのOO馬を買えばイイらしいと言われたが~いつも9レースから始めるので買わなかった<この馬は2着にきていた>電話の相手は競馬会のおえらさんで馬主だそうだ~
アルサロのマネジャー
スナックにミス大阪のマネージャーが来て山さんと会話を交わすことになった~じゃ~今度店に遊びに行くから~と言っている~

山さんは遊びを極めていた
ある日~白浜温泉に遊びに行こうと山さんに誘われた、列車の方が安全でのんびり行けると天王寺発で行った~信ちゃんも誘って7人で白浜に<旅館で仲居さんに部屋に案内されたが>他のお客さんの姿が見当たらない~聞けば・この階は貸し切りだから~どの部屋を使っても良いと~
山さんの金遣いは常識外だ~<これは普通に働いていれば考えられない>よっちゃんに聞くと野球賭博で負けることがないらしい~掛け金も上限の2000万円を賭けるとか~全部当たれば一割の手数料を引かれ1800万円を手にする~オール勝ちも何度かあるという・へえ~
遊びも極めていた~ミナミの有名クラブ・ラウンジに一番高価なボトルをキープしている、毎日を飲み食いで過ごすしかないとか~この人はお金を使うことが仕事なんだ~これこそ・あぶく銭だ~
ある時・山さんに野球賭博って勝てるんですかと尋ねると・都市対抗野球は勝ち負けが読みとれると・表グラフを見せてもらった~
賭博はプロ野球だけではなかった、相撲も西と東にハンデをつけて賭けの対象になる、プロ野球は上位チームや勝率の高い投手が投げる時はハンデが付く(賭ける顧客も有名人や驚きの公人がいる)な~んだ世の中~やってることはみんな同じなんだ~胴元は数億のお金が動くと云う~
賭博場に誘われた
山さんは常勝組なのでお返しに胴元主催の賭博場に通っては100~200万円を落とすとか~ところが負けようと貼っても勝つ時があると笑っていた~それが賭け事なんだと~一緒に行こうと誘われたが賭博の雰囲気は好きではないのでお断りした<この手の賭博と薬はやらないと決めていた>


山さんが育ったところ
山さんは釜ヶ崎に二軒の簡易旅館を所有していた~なるほど~この地区で育ったんだ~簡易旅館なら様々な人が出入りする、子供の頃から見聞きしていれば、裏社会の知識は当たり前のように入る、人慣れも遊びも長けているはずだ~なっとく~
釜ヶ崎地区
此処は貧困・スラム街とかで紹介されるが、労働者の勤労区であり高度成長期には日雇い労働者が2万人以上も集結していた、一日に落とす金額は2億~3億円になる、数百平方の敷地内で日々これだけの現金が落ちる街は他にない~
飲食店は連日が大盛況だ~彼らは特定住居を持たず~日払い・月払いの簡易宿泊所やビジネスホテル風の宿で仲間と酒とで暮らしている<ここは天国釜ヶ崎>歌の文句通りの場所になる~
気がかりなのはよっちゃんだ~山さんに誘われて賭場へは何度も行っている~麻雀もそうだったがよっちゃんは博才がない~やはりと言うか・その後に賭け事で失敗~逃げるように博多で半場土方の道を歩む~
山さんを見て思った~悪銭身に付かず~なぜか悪い予感がした~前例を見てるような~
月の石を観に行こう
1970年・大阪万博博覧会の開催~先端技術・未来型都市空間・パビリオン・岡本太郎創作・太陽の塔・三波春夫の万博音頭で華やかにオープンした~

さっそく行った~広い駐車場は満車状態・場内は人人で溢れかえっている<こんな人混みは初めてだ>アポロが持ち返った「月の石」をひと目見ようと長蛇の列だ、来た以上は何としても見なきゃ』90分程でアメリカ館に入れた~館内は歩くのではなく・群衆に押されて足と体が前進する~
あ~あれだ~柵に囲まれ中央の台にカプセルが置いてある<その中に数cmのちっぽけな石が入ってる>これなら岩山の石を割って入れても同じじゃないかと思いつつ・なにかすごいものを見た気分になるのは・人混みのせいかも知れない・


群衆と一団となって動くので~徐々にその場から遠ざかって行った~気が付けば汗だくになっている・やっと出れた・こりゃ~疲れるわ~
今度は暇な時に来よう~平日の昼前に行くとやはり人が少ない~のんびりと各館を見学でき<月の石も並ぶことなく最前で見れた>その後も行ったが人出の多い時と少ない時の差がある、人の少ない時はなぜか面白くない<混雑してる方が気持ちを掻き立てられ高揚する・楽しく感じる>おかしなものだな~
近年の調査結果:あの月の石は地球から月に飛んで行った隕石(いんせき)だったとか・米航空宇宙局(NASA)で判明・な~んだやっぱし岩山の石と同じだったんだ・
高度成長の時代だった
夜の街も盛況だった~南に三軒のサパークラブがあって、ポピューラーな笠・大人の雰囲気の淀・マニアックな青い城といづれも生バンドの演奏で踊れる、食べ物も高級感ある創作で今風の飾りつけをしてある、これらの店は深夜の方が忙しい・お客さんがホステスを連れてやってくる、賑やかだ~笠にはよく踊りに行った・
そんな中で変わったスナックがあると耳にしたので行って見た・入口で靴を脱ぎ靴箱に入れる・レジーで¥1500先払い・足を踏み入れると通路は狭く真っ暗闇になっている~足元はグラつき動いたりもする・黒い天井や側面から人の手なのか~お化けが出てきたり・前々に進むと四角に閉じ込められた所に入る・出口が解らない~左横の半面を押すと出れた。

中は高低の段差があったり・板とカーテンで個々に囲ったBOX席があったり・奥に進むと円形の段差作りは囲炉裏風でくつろげる・なるほど、ここは女性を口説く時に連れてくる店なんだ~
入口通路の天井一面に大きな絵が描いてある~その絵は女性のある部分だとか・だが大き過ぎて何の絵なのか誰も気づかない・
雑誌にクルーザーの写真
読み漁ってると・クルーザーが載っていた・カッコイイ~これはお金持ちの遊びなんだろうな~いくらするんだろ・1200~2000万円もするんだ<こりゃ手が出ない>が調べてみると価格の50%は贅沢税(当時)だった~

えっ~実際は半額なんだ~広告の中に手作りヨットがあった<21フイートが200万円>これなら制作中に材料を買い足せば何とかなるかもと~信ちゃんにヨット造りの手伝いを頼んだが時間がないとかでダメだった。
じゃ~諦めよう<これはやらなくて良かった>材料に多量のアスベストが含まれていた・狭い船室で作業をすれば肺疾患になっていたはずだ・助かった~
ラウンジで働いてみよう
日々の飲み歩きではしご酒をするようになっていた・笠屋町~坂町付近も小さなスナックが多い~マスターやママに《いつ~どうして~なぜ~この店を始めたのですか?》聞けばその人の人間模様が見えてくる~話は尽きない。
飲み歩きの会話で<色々とに知ることもあったが>似たり寄ったりになってきた~
やることも無くなったので見学がてらに働きに行こう~求人広告でラウンジのウエイターに決めた、店は7人のホステスと男性二人・ふた月過ぎた頃にお客さんがホステスに・こんなものがあるんだと・アメリカのポルノ雑誌を開いて見せた~
ウワースゴイ~ホステスの黄色い声に思わずチラっと覗くとページ一面に女性のオールヌードが載っている・こんなデカイ写真を見たことがない~その時に脳裏をかすめたのは住之江ボート場で売っていた10cmほどの写真だった。
ポルノ雑誌の製作

これは面白そうだ<作ってみようか>月末に退店願いを出した!
カメラを持っていない<五郎ちゃんに借りよう>気のいい彼は二つ返事で貸してくれた・次はモデル探しだ・踊れる洋酒喫茶でゲットしようか・土曜夜に探しに行った~お酒を飲んで誘えば失敗するかもとジンジャーエールを注文し踊り場を物色してると目についた女性がいた~

声をかけ席に誘って飲みつつ<今から付き合って>と外に出て車の中で話をした<写真のモデルがいなくて困ってるんだ>顔は写さないからと頼みこむと<意外とすんなりと決まった>モーテルで撮影は完了した~手や髪の毛で顔は隠れるように撮ってある・本人とは解らない・上出来だ~
しかしながらカメラのレンズを通して見る姿体は通常で見れないほど刺激的だった・ふ~ん・ヌードカメラマンはこんな心境に陥るのか~
印刷屋さんを探さなきゃ~
普通の印刷物ならともかく、こんなオールヌードの印刷を飛び込み注文では無理だ~こういう時に地方出身者はコネがない<取り合えずは友達に声をかけることにしよう>みんなに頼んでおいた・すると3日で連絡が来た~
知り合いのホステスで常連客に印刷屋さんがいる、会わせてもらい社長に依頼すると引き受けてくれた《お客さんはホステスの頼み事はよく聞いてくれる》3000部・注文した。

社長もバイト収入だと言って日曜日に輪転機を廻してくれた~夕方に出来上がったので引き取りに行くと~なんとも重い・写真用紙の重さに驚いたが~仕上がりも上々で流石に本職だ~
東京に行ってみよう
さあ~売り込みだ~営業の知識も経験もないが~何処でもいいや~和歌山市に遊びがてらに行って見ると・ローカルにアダルトショップはなかった・ん~やはり東京か~行こう~
高速道路で東京へ熱海温泉に寄って一泊・思ったよりも小さな温泉地だ~此処なら白浜の方が広くていいな~と感じる~翌日に新宿到着~歌舞伎町をひと回りして~アダルトショップに入った~


店内は大人のオモチャやらヌード雑誌が所狭しと花が咲いたように賑やかだ~おじさんが一人<店主が居ない>この人じゃ話は通じないけど~写真を見せるとオ~という表情だった<他店もやはり店主は居ない >店はお任せて遊んでるのか~ 両店ともサンプルで置いて帰った。
ついでに昔働いた西武新宿駅前の店に行く・懐かしい・中に入ると女性カウンターの店に一変していた:超満員でごった返している~店長を呼んでもらった<おいらが辞めた後に女性従業員の店に替えたらしい>翌日に大阪へ戻った~
名刺も持たず~水商売上がりの無知な行動だと気付いたが~これで喰っていくという意識がないので連絡もしなかった<2年後に新宿からビニ本が販売された>これが大ブームになり>店主はビルを建てた~
動物好きの友達
幸ちゃんの同僚ホステスが旦那共々に超ネコ好きだとか<面白そうなので遊びに行った>2DKの部屋に通路も猫ケージが置いてある~14匹もいるんだ~狭くて横歩きする・部屋の中は猫の置物だらけ~箸からスリッパ・衣類も猫ネコちゃん
犬も2匹いる、こりゃ~大変だ~血統書付きのペルシャ・シャム・ロシアンブルーを飼って繁殖しているという~賞を取った猫も何匹かいた~コンテストの説明とか色々と聞いて帰ったが・この夫婦は本当に動物好きなんだろうか?

ケージの中の猫は~可哀そうに思えた~
それに刺激されたのか~子供の頃のジョンと家に居た番犬タローを思い出し・ポメラニアンの雄を飼った・一匹では淋しいだろうと三ヶ月して雌を飼った・その後に子犬ができた・コロコロとしててなんとも可愛らしい~それから犬の能力を改めて知った~

動物がいると穏やかになれる~愛犬は二足歩行が出来た
36)先々を考えるようになった
暇な時は潮岬・日ノ岬へと釣りに出かけたが~釣った魚は一度も食べたことがない<これは少年時代からだった>最初に釣った鮒が可愛かったのとミミズが餌だった~食べる気がしない~なのに買った魚はよく食べる~なにか矛盾してる~他の人はどうなんだろうと調べてみると・いるいる・理由はよく似てる~やはりそうなんだ~
てなことを考えているうちに・月日が経つのは早い・もうすぐ30才になる・このままの生活を続ければ自分を見失ってしましそうな~気がしてきた・
卒業しよう・ヒモ生活を
<自立しなきゃ>この思いが走った!

<彼女は独り立ちできる能力がある・大丈夫だ>
幸ちゃんも金銭欲がない一緒に住みだして数か月後~100万円貯まったけどあんた使ってと云うので<自分で稼いだお金だから先々の為に残しといたら>と言った~こういう人はお金は貯まる~ましてや高級クラブに勤めていれば客層が良い<色々な情報も入る>彼女はやってゆける~
そして心情を説明し別れを納得してもらった~その時<私はこの先どうすればいいのと聞かれたので>ビルやマンションのオーナーを目指すようにと勧めた~
幸ちゃんは新しく部屋を探し子犬を一匹連れて引っ越した、それから18年後だった用事で大阪商工会議所に行った時<ビルオーナー名簿を一覧すると>彼女の名前が載っている~流石だ~やったね~良かった~!

人間ウオッチング




人は何のために生きてるのだろう~ビルは建ち・車は走り・歩いている人はみんな仕事をやっている~まるで働きロボットだ~これが一生続くのか?しかしそれがあってこそ生きがいや目標もでき~喜怒哀楽を味わうことができる~


だけど~ロボットのまま・一生を終えたくないな~
この数年間は恵まれた~若き日に世間を見渡せ勉強できた<世の中は遊びから知る>と~どこかで聞いたような気がする~




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