29)ミナミの大型洋酒喫茶
宗右衛門町に大型の洋酒喫茶がオープンして間もないと聞き・働くことになった(100坪で240席)6つのカウンターにバーテンダーは24名・カウンター同士の売り上げ競争があって・賞金もあると言う


バーテンダーの教育指導
それではと『こだま』で学んだことを皆に教えよう、開店前の点呼時に時間を貰い<酒の知識・技術・マナー指導・テストもやった>お客さんとは積極的に会話を交わすように勧め、サントリー&アサヒビールの工場見学へ・従業員を連れて行った
この店は立地条件が良く~毎日何百人もの来店客で繫盛していた~男子バーテンダーなので女性客が6割ほどになる~日々仕事に追われる若い男性よりも女性の方が遊びの時間があるんだな~と感じたが・女性は生涯のパートナー探しも兼ねてるかもしれない?とも思えた~
来店客には男女ともに一人客が結構いる~何か良い方法はないものかと考えた末~相性を見極めてお客さん同士をくっつけることにした~


男性側におごって上げて下さいと頼むと皆さん OK なので簡単だったし・喜んでもくれた~この縁で何人かは結婚をしている・世の中解らないもんだべ~
おいらはお客さんの自慢話を聞くようにしている~なのでそれとなく話を引き出すようにもってゆく~酒が入って自慢話をするお客さんの表情が実にイイ~平和で楽しい~これで又来てくれる~チップも良く貰った~他のバーテンに聞くと、チップは貰ったことがないという~そうなのか~
お客さんは様々なり
土曜日だった~満席の時にざわめきと女性客の驚きの声が聞こえた、なんだろうと見ると~50代の男が席を立ちコノヤローと言って刃渡り12cm程のナイフを振りかざしている・ありゃ~りゃ~これは大変だ~急いでカウンターを出て・笑いながら男に言った~
なにやってんの~危ないでしょ~そんなものを振り廻して~ケガでもしたらどうするんだよ~さあーさあーポケットになおして~彼の手を取り促した~こちらが笑っているので男はキョトンとした顔でベルトのところに戻した、あっけにとられたような~表情をしてる~

会計伝票を渡し~もう来なくていいから~と付け加えた
こういう時は騒ぎ立てると余計に興奮し我を失う~何をしでかすか解らなくなったりもする<まあ~何事もなくて良かった>おいらは子供の頃からナイフや金属類は見慣れて~あまり怖くはなかったようだ~
日曜日に32歳と22歳位の姉妹が来店した<お姉さんが妹は綺麗でしょ>と言うので~ええ~綺麗ですねと返す~大人しい感じの女性で中の上だな~と感じた・翌週に来た時に妹と結婚してくれという‥返答に戸惑い笑ってごまかしたが~三度目にも又結婚してくれという<どうやら冗談ではなさそうだが>
根拠も理由も解らない~そんな言葉だけで結婚する人って要るのかな?場所を変えて人情的な話でもすれば・心変りもあるかも知れないが~
30)お水の従業員を誘うには
似たような話がある~梅田の”洋酒喫茶 日航”のマネージャーが来店した<休みの日にでも店に来て指導してくれないか>と言われたので掛け持ちで行くことにした<日航は女性客が多く流行っている店だった>
40代前後の女性二人が来店し<ねえ~こういうお店の人ってお金で付き合ってくれるの?>と聞かれ(その様に問われれば)ええそういう人もいると思いますよ~誰か決まればお伝えしますが<このような回答になる>
こういう時は~私ね、あなたが気に入ったの(又は好みなの)何時に終わるの~どこどこで待ってるから~コレだけでいいのだ~
<男性がお水の女性を誘う時も同様~>


お目当ての女性に<俺、あんたが好き~今夜つきあって>だけで良い、もし<脈無し返答>なら諦めるべし、この日は縁がなかっただけ(彼氏とか他に都合があるのだ~)ダメもとでいいから~声はかけるべし
OKの返事なら<どこそこで待ってるからと伝え~店を出る>ダラダラと長居はしない~メールなら何々ホテルで寿司を買って待ってる<無駄話はしない~酔わないがコツになる>
<要点は他の人に知られないようにする>それも初対面の方が確率が高いのだ<雑誌とかに3回目がとかあるが、それは実態と経験のない記者の空想>店が信用なので約束をすれば来てくれる~
お金を渡す人と渡さない人の違い
付き合いを終えて帰り際に車代と言って一万円を渡す人は長く続く・2~3万円をハイお小遣いと渡す人は長くは続かない~10万円を渡す人は遊びも世の中も知らない『全くお金を渡さない人は結婚したりもする』
好事魔多しがやってきた
この店も半年が過ぎ、仕事も給料も問題なく部下との信頼関係も上手くいってる~日々色々なお客さんと接して楽しい~先の事は解らないが充実していた~
そんな時だった~母から連絡が来た~オヤジが戻ってくるようにと言ってる<もう勘弁して~と断ったが>再度の連絡がきた~叩かれるからと言う・
<人の人生をどう思ってるんだろう・・なんとも思ってないんだろうな~>

しょうがない~店を辞めよう😔先が見えなくなった~
31)なぜ呼び戻されたんだろう!
博多に行けば留守になる、アパートの家賃が問題だ~部屋を持たない・哲チャンに頼んでみよう
良かった『戻って来るまで家賃は持つよ』と言ってくれた<肩の荷が下りた>熱帯魚の餌やりと水の補給を頼んで<これでひと安心~>


特急列車は高いので乗った事がない~急行列車(大阪ー博多間:10時間)のんびりと山々の景色を眺めながら<呼び戻された理由は何だろう>と~エゾ松に包まれた駅弁の香りを楽しみながら<旅の余韻に浸る>
理由を聞き愕然とする
ボストンバッグを持って玄関で<ただいま>と声をかけ・足を踏み入れた、さっそく親父に会い・用事は何ですか~と尋ねると~
お金を貸した人が中洲でクラブをやっている<今は自分の店だが>返済終了まで店長で働いている<売り上げをごまかさないか・見張ってくれ>
これを聞いてガッカリした<伝票に番号を書き入れれば済む話>内心『なんとくだらない・理由なんだ』と思ったが親父に逆らったことはない・あ~やるせない~この気持ちだけが残った。

この失望感~その後の 人生観 が変わったかも~
中洲のクラブで働く日々
『気持ちを切り換えよう』どんな時でも経験を『楽しもう』
翌日からクラブ出勤~マネージャーとは名ばかりでやることはレジ係とウエイター、まずは会計伝票に自筆で小さく暗号番数を書きを入れた<伝票紛失は解る>万一に店長が売り上げをごまかしたとしても・親父に知らせることは<しないだろう>

店はホステスが10名とウエイターが一人・キッチンは年増のホステスがやっている・親父の仕事の知り合いとかも来店して結構繫盛していた、店長は外出したりで来ない日もあった~次の仕事の準備もあるだろうと同情した。
閉店後に中洲に飲みに行った
『モンシェルトントン(素敵なおじさま)』真っ白な大きな丸カウンター・その壇上に、これまた広いピアノが光り輝いている、周囲は生け花や植物に覆われ~目前には水が流れている🌺何とも品位ある空間~🪷
予定時刻になると:純白ドレスの女性がピアノを弾く・天使のようだ<その美しさには心を奪われた>素晴らしい~雰囲気に魅了された~あれほどの店は後にも先にも見たことがない。


脇田温泉で喫茶店を開く
長男の嫁の弟から<脇田温泉は若い女性がいない、住居付きで喫茶店をやってほしい>と話を持ちかけて来た、じゃ~やろうとクラブに面接で来た女性と求人募集の三人、そして洋酒喫茶で知り合った”よっちゃん”を呼び寄せて開業した。
そうこうしているうちに5ヶ月が過ぎた
『ここに長居をしてもしょうがない』と思い<初めて親父に頼んだ>そろそろ大阪に戻りたいのですが・親父は静かに首を縦に振った。
幸ちゃんと大阪へ戻る
クラブのホステス(ゆきちゃん)は酔うと話しかけてくる<冗談で言ってみた>大阪に戻るんだ
『一緒に行くかい?』すると予想外の返答<私も連れてって>
彼女も現状から抜け出したかったのだろうか~これが若さなのか~一週間後、二人して大阪行きの列車に乗っていた<彼女は21歳だった>
アパートに戻って来た
哲ちゃんに任せていた熱帯魚の水槽は水が8cm程しか残っていなかった、エンジェルフィッシュが斜めに泳いでいる~背中のヒレが浮いている・ズボラな哲チャンだと知ってはいたが・ここまでとは~驚いたが笑うしかない~
<部屋は哲チャンに譲り~新しいアパートを探した>


二人の生活が始まった
幸ちゃんはスマートで容姿も良く高級クラブに勤め始めた<中洲の女性は接客上手だ>博多弁のなまりが新鮮に感じるのか、大阪は九州出身の経営者も多くすぐに売れっ子になっった~あっという間に口座持ちのホステスになった~この頃は景気は上昇傾向で接待費も落ちる・彼女は高給取りになった~

そして幸ちゃんは言った
子供の頃に耳にした事がある~道楽者の亭主を持つ奥さんが<うちの亭主には好きなようにさせてやるけん~それで良かとよ>この言葉の裏に面倒見という・優越感を感じ取れた~
32)自由奔放な人生が始まった
それからは毎月30万円を小遣いとして渡されることになった<甘えることにしよう>まずは車の免許を取ってあっちこっちへとドライブに連れて行こう・そうしよう~
運転免許の取得だ~


教習所は高いので一発試験(飛び込み)に挑戦しよう
信ちゃんと健ちゃんを誘って門真運転試験場へ適性検査と学科試験に合格(健ちゃんは再挑戦)
実地試験を申し込み・帰る際に試験場前の練習場で30分、翌週の試験日も早めに行き練習場で30分練習をして実技試験に挑もう~


順番待ちの時に周りから会話が聞こえた<どうやら一回目での合格は無理らしい>中には10回以上も通ってる人もいるようだ~そうなのか~
さあ~順番だ~前の人が運転する際に後部座席に二人乗せてくれる・これが参考になる・この日の一回目は予想通りに不合格、次回を申し込んで<その足で練習場で60分乗って帰った>
二回目も30分練習で挑み不合格<これも計算済みなので気にしない>帰りに60分練習
<三回目だ<今回が勝負だ>30分の練習を済ませ・いざ試験場へ>




前の人の運転を後部座席でじっくりと観察する~一人は下手だったが二人目は上手かった、でも落ちた・彼は首を傾げて納得がいかない表情だ<理解はできた>彼は上手だが同乗者は安心感を持てない・運転が忙しすぎる~
ならば~同乗の人にショックを与えないように<アクセルとブレーキも滑らかにスムースな運転を心がけた>結果・合格~やったね・3回は予定通りだ~
免許取得まで28日~交通費・練習費も含めて総額¥9400~信ちゃんは6回で合格~健ちゃんは学科が苦手だったので教習所で免許を取った。
始めて車を買った
最初は中古車のスカイラインだった、信ちゃんと幸ちゃんを乗せて天橋立に行った~三ヶ月後に新車の2ドアギャランを36回払いで買い・近畿一円から富士山へドライブに行った


自由奔放な生活が・始まった~
遊び仲間を作ろう~
一人だけで遊んでもしょうがない、彼女のいない友達を喫茶店やスナックへ誘ってはこれはと思った女の子に声をかけてくっつけた<彼女達を高級クラブに紹介する>そうするとクラブ内で互いのお客さんのヘルプができたりで有利になる~3人の友達が上手く行った~
いつのまにかおいらは悪友になってしまったが~英ちゃんは一生の伴侶として続いた<人の縁は解らない>これで遊び仲間が出来た~


時間があれば麻雀に明け暮れた~世の中にこんな面白いゲームがあったのか~麻雀の麻は麻薬の麻だ~
麻雀のプロがいた
雀荘にも通った~此処には色々な人達が集まっている~ある日よっちゃんと40代の自称八百屋さんと対戦したが・この人には逆立ちしても勝てない~この人の目は斜視だったので視点の予測がつかない<二度目もコテンパンにやられた>この人は麻雀牌が透けて見えるのではと~不思議な感じの人だった~
負けを承知で三度目におじさんの目の焦点や指先を観察をすることにした~やはり並べた牌とか他の人の牌とかも全部見透かされているように感じる~その後にこの人と対戦する人はいないと聞いた・誰も勝てないのだ・よっちゃんに・あの人とはやらないようにと伝えたが~
魚釣り三昧~
潮岬へは健ちゃんとよく行った<深夜に車で出発~早朝に潮岬に着き>駅前で釣り餌を買って岬の待機所に行く~夜明け前に懐中電灯を持った船頭さんが崖下の船着き場まで誘導してくれる~
船着き場には12人乗り位の渡し舟が数隻待ち受けている~釣り客はお目当ての舟に乗り<夜明け時刻の合図>とともに各磯へ出発進行~




磯に着くと太平洋の地平線から朝陽がゆっくりと登ってくる~そんな夜明けの光景を眺めながら海面に釣り糸を落とす~大漁を期待するがいつも釣れない~磯には二人しか上がれない小さな磯もあった~いつしか常連客になり潮岬の磯は全部上がった~
はまゆうの船頭さんは家においで<旨いウミガメ料理を食べさせてあげる>と言ったが~ウミガメの泳ぐ姿が頭に浮かび・二人して食べようとの気持ちにならない・お断りした(凄く美味しいと言っていた)
この際にやりたいことは・やろう
良い天気だ~地下鉄で梅田に行こう~梅田から難波まで歩き<人間ウオッチングを楽しむ>難波周辺や評判の店は全部食べに入った<映画も良く観に行った>


TVでマッタケが話題になれば商店街で¥18,000の大盛りマッタケを三日で食べ、キャビアの天然物を二日で食べる<飽きるまで食べればその後は欲しがらないだろう>いつもの自論~広島のカキは昔の方が美味しかった~山からの天然水が海に流出していた(今はアスファルト舗装)




ゴルフを始めた~
札幌からの友人やっちゃんは女性を紹介してから余裕ができホストクラブに勤めだした、クラブではゴルフが必須条件とかで仲間達と瀬田カントリーへよく通った、当時のキャディさんはプロゴルファーと同じく一人が一人のバックを担ぎ・残りは何ヤードで何番のクラブと手渡しだった~


ゴルフ・ブーム以前で年齢層が高く<後ろの組を気にすることもなく・のんびりとコースを回れた>クラブハウスでも20代を見かける事はない~
寿司屋のマスター芳美ちゃんとのラウンドはマスター特製の太巻きを用意してくれる~マグロ・エビ・ウナギとか具沢山で別モノだった・芝生の上で食べると格別に美味かった。
ゴルフはやりだすと結構夢中になれた~コンペとかでも握り(賭け)が付きモノ・これがゴルフを衰退させない一因かもと推測した~これは50歳まで遊べたが<ゴルフは40代位から始めれば一生楽しく遊べそう>若きに始めると飽きるのも早い~




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